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イタリア美術は宗教と切り離せない題材が多いし、東洋美術にない「擬人化」「象徴」という記号も多用され、表面的に見たときと意味が少しでもわかり、時代や作家がわかると見方が変わってくるし理解も違ってきます。

この覚書は管理人が訪れたことのある街や関心のある分野に偏っているのでイタリア美術を網羅しているわけではありません。

→ 当ページの下部の「絵画編」「建築・彫刻編」「イタリア国外美術館」の写真をクリックすると各ページに行きます。

イタリア美術については、古代ローマ やルネサンスに関する情報は日本語で読める図書や資料はたくさんあるのですがイタリアの中世についてはあまりありません。探し方が悪いのかも。
街歩きの参考に準備してためておいた資料を個人的な覚書としてまとめています。

最初に、イタリア美術全体にかかわる特徴を管理人の思いつきでまとめています。


イ タリア美術の特徴

 

(1)       地 勢的影響

a)    地中海に張り出した半島という立地 が、古代から南は地中海の要衝という位置、北はアルプス以北との交流が、ローカルな
政治体制とあいまって文化の伝播や美術に影響をもたらし形成されている。

) イタリアで繰り返された美術の革新と流れは、西洋美術の基本的流れとほぼ同じ関係にあり、古代から近代ま での美術様
式の推移を一貫して把握できるのはイタリアだけである。

c)    先行する美術として、エトルリア美術 (BC8世紀〜)、ギリシャ美術(BC10世紀〜)、古代ローマ美術(BC7世紀〜)の
優れた技術・知識がベースに存在している。

d)    イタリア美術がその特徴を表してくる のはロマネスク以降。特に古代ローマの伝統が中世美術にもたらしたものは大きく、ルネ
サンスだけでなくそれ以降にも長期間影響している。

 

  (2)       ロー カル性 

     もう一つの特徴はイタリアの近代化の遅れにより、各地の地域性が色濃く存在していること。

     ローカルフードや生活スタイルの個性としても現れているが美術にも適用される。そのベースにある政治・経済の体制に如実に 
     現れており、文化の伝播の跡をたどることができる。

  (3)       重 層性

     どの街、都市に行っても、現在という空間に、古代以降の時空の異なる建造物や遺構、美術作品が並立していることに驚く。
     また同じ区域に、前の時代の上に積み上げるように重なっていくのも面白い。

 

こ の覚書について

 

  (1)イ タリア国内に限定

       この覚書に挙げている絵画作品などのリストなどは、イタリアでの街歩きのための資料なので全てイタリア国内で鑑賞できる
     ものだけである。
     古代美術や芸術家の代表作と言われるものの多くが、イタリア以外の国に多く収蔵されているがリストや見学先には入れ  
     ていない。
       特に、ルーブル(パリ)、ナショナルギャラリー(ロンドン)、MET(ニューヨーク)、プラド(マドリード)などに中世からバロックの
     巨匠の代表作があるのでイタリア以外に訪れたら見ていただきたい。

      → イタリア以外の国々に鑑賞できる作品(絵画中心ですが)については、 
                            「Museo d'Arte=イタリア国外美術館」のページへ。


  (2)絵 画・建築・彫刻の一部

       美術作品という時、絵画や建築・彫刻分野だけでなく、調度や工芸品、服飾・装飾品、コイン・メダルなど広範囲を含めて
     考えるがこの覚書では、絵画と建築、及び、彫刻の一部に限定している。

  (3)       時 代・様式区分について

   a) 美術 史上の様式や時代区分は歴史学者、美術史家や著作者の解釈によって異なっている。美術史上の区分は建築
    様式の名称をあてはめていることもあり、そぐわない点もある。美術上の変化は,ある特定の一点から始まるというものではな
    いし、伝播によるタイムラグもある。徐々に移行するのが普通なので大きな流れとしてとらえたい。

 b) 盛期ル ネサンスとマニエリズムの区分、ビザンチン様式の時間軸の考え方などわかりにくい点は多々あるが管理人の独断
        でまとめている。
    
     c)
 イタリアではローカル色が強く、一 つの様式として表現されていても多様な地方様式が平行して存在している。

     d) 建築では着工から数百年かけて建造された大聖堂などが多数存在する。建築途中で様式が変化したり、混在している
   ことが多いため、代表的な様式に便宜的に区分している。

  e) また建造物は、崩壊や修復により大 もとの建造物が当初のものではないことがほとんど。原型のイメージを多く残しているも
   の、一部でも原型が残っているものは当初の様式と表現されていることが多い。

 

*いずれにしても本覚書は、「Libreria」に収録の図書を参考にしているが、誤りがあれば管理人の責任である。

 

 (4)       美 術館でみるなら

  イタリアでは、小さな街でも教会 や美術館、公共施設に美術作品がある。それだけに鑑賞するには時間が必要。多くのツアーで
  はこうした行き先は含まれないのが一般的。自由に街歩きしながら巡る時間がない場合は、美術館がたよりになる。
  ブックショップにはガイドブックやリーフレットも用意されている。
  美術館だけでも十分に優れた作品 に出合うことができる。小さなローカルな町にも美術館はあり、点数は少ないものの特徴ある
  作品が収蔵されているのでおすすめ。

     ここでは、中世 からバロック期の作品をまとまって鑑賞でき、多くカバーするイタリアの主要な美術 館だけを取り上げている。
     (彫刻は古代からを含む)

     以下の美術館は、1,2時間では見切れないところが多い。また、人気があるので混雑は必至。スムーズに入場するには事前の
     予約が望ましい。


   a)   
絵画を中心に見るなら 

ウフィッツィ美術館(フィレンツェ

バルベリーニ宮・国立古典絵画館 (ローマ

ボルゲーゼ美術館(ローマ

ブレラ美術館(ミラノ

アカデミア美術館(ヴェネチア

ヴァチカン博物館(ローマ・ヴァチカ ン

大聖堂付属美術館(シエナ

市立美術館(シエナ

カポディモンテ美術館(ナポリ

ドゥカーレ宮殿・国立マルケ美術館 (ウルヴィーノ

プリオーリ宮・国立ウンブリア美術館 (ペルージャ

国立絵画館(ボローニャ

カッラーラ絵画館(ベルガモ

 

b)    彫刻を中心に見るなら

      バルジェッロ博物館 (フィレンツェ

      大聖堂付属美術館(フィ レンツェ

      カピトリーニ美術館 (ローマ

ヴァチカン博物館(ローマ・ヴァチカ ン

ボルゲーゼ美術館(ローマ

                         *以下の写真部分をクリックすると各ページに行きます。                
絵画編へのアイコンカラヴァッジョ
彫刻編へのアイコンガジーニ
国外美術館pへのアイコン写真聖母子像
Pittura  =
絵画編
Architettura =
建築・彫刻編
Museo d'Arte =
イタリア国外美術館

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