*写真はGALLERIAにあります。
5月11日(木) 移動日
成田発KLM862便11:30
→15:45AMS・スキポール空港19:30・スキポール空港出発 → 21:15ミラノ・マルペンサ空港着―タクシー
→22:15アリストンホテル→22:35ズーリゴホテル着
今
年は航空券が高く、GW開けでも直行便はもちろんドゴール経由なども高く、予算内でとれたのはアムステルダム経由のKLMだった。KLMは初めてで、スキ
ポール空港も初めてだった。大きい空港だがヒースローやドゴール空港のようなぶらついて楽しめるものはなかった。飛行機が遅れて、ミラノの予約していたア
リストンホテに着きフロントでチェックインしようとしたらズーリゴホテルに変われ、と言っているらしい。文句をいっても交渉の余地なく、車で連れていかれ
た。場所もよくわからない。深夜になりぐったりして明日はアリストンになるよう手配してくれと言って、荷物も解かず寝た。
5
月12日(金) 2日目 ( ミラノ )
8:30出発→8:45
ドォーモ広場→ドォー
モ→9:00ドォ
−モ屋上 →エ
マヌエーレ二世ガッレリア→ ポ
ルディペッツォーリ美術館 →11:45(昼食)BREK12:40 →13:00ブ
レラ絵画館→カフェ・カステロ→15:00ス
フォルツァ城市立博物館 →16:30サ
ン・シンプリチャーノ教会 →17:30ス
ピーガ通り→ホテル20:30着
スー
ツケースをもってフロントに行ったら、明日もここで、という。昨夜同様、問答したもののどうにもならずスーツケースをそのまま預け、散歩に出発。ミラノは
空港職員も、タクシーの運ちゃんもひどく、今回もいい思いがない。このホテルの場所を知らないので地図をもらい確認。
ドォーモ
8:45ドォーモ広場に出た。ドォーモの改修工事は終わっているのでは、と期待していたが、2年前と変わらず正面は工事囲いで見ることができない。残念。
入口は開いている。入口では警官のチェックがありここも厳しい。 内部は一変して荘厳だ。
9:
00から屋上に登れるので、登り口を捜すが、まだ閉まっている。警備員らしい人が入口を開けるがすぐには入れてくれない。待たされ、入場券を買ってせまい
階段を登る。 フィレンツェのドォーモほど高くないが、中間の屋根に出た。飛び梁が複雑に、かつ美しく間近にみられるのはすばらしい体験だ。バルセロナのサ
クラダファミリアの塔をまじかに見る感覚だ。ミラノは都会なので、景色は今一だが、屋根を歩くことはないので面白い。ゴシックのデザインも素晴らしい。中間の屋根
からもう一段高い屋上に登る。結構広い。一番最初に階段で上ったのに先客がいる。エレベーターで上った客のようだ。階段だと1人4ユーロ、エレベーターだと6ユーロだ。もう日差しが暑い。屋上を一周して降りる。
ポルディペッツォーリ美術館
ポルディペッツォーリ美術館へ歩きだすが、ガッレリアに立ち寄っていく。店はまだ開いていなかったのでウィンドーショッピングだけ。
ポルディペッツォーリ美術館はさほど大きくはないがミラノの貴族の自宅コレクションを見せる。貴族の館や装飾品、室内装飾、彫刻や小物も有名らしいが、絵
画だけ見る。ポッライオーロの貴婦人の肖像、フォッパ、フォッサーノ、ボッティチェリの聖母子、ピエロデラフランチェスカ、ルイーニなどロンバルディア派
やベリーニなどヴェネチア派など北方イタリアルネサンスの画家の絵が沢山あった。パスポートと引き換えに日本語ガイドを借りたが、日本語の説明があるもの
は少ししかなかった。
ブレラ絵画館へ行こうと歩きだすが、
休憩がてら早昼にしようと、BREKというセルフサービスのチェーン店があったので入る。中は、色々なコーナーがあって美味しそう。トマトとモッツァレラ
のニョッキをメインに頼んだ。まあまあうまい。裏道を歩き、ブレラ絵画館を探す。
ブレラ美術館
13:00過ぎにブレラ絵画館着いた。ここは、16世紀に作られた建物で、絵画館はマリアテレーザが創設しナポレオンがコレクションを増やした。1400
年代から1700年代の ロンバルディア派やヴェネチア派が沢山ありすぎ見切れない。さらにルーベンス、セガンティーニ、レンブラント、グレコまである。
マンテーニャの死せるキリスト、ベリーニのピエタ、ラファエロの聖母の婚姻、フランチェスカのモンテフェルトの聖母子と聖人、ティントレットのマルコの
遺体発見、など絵画史に出てくるものばかりでなく、コレッジョ、ヴェネローゼ、ティチアーノなど多数の中世以降の絵画が、年代、各派別に部屋割りされ分か
りやすい。見飽きないが広すぎて歩き疲れた。
市立スフォルツァ城博物館
15:00スフォルツァ城に入る前に城の正門前のカフェで一休み。スフォルツァ城は前に来たが建物の中には入らなかった。内部は、市立博物館になってい
る。今日は、1
階の博物館はミケランジェロの最後の作品、ロンダーニのピエタを見ただけで、2階の絵画館中心に見る。入場料を払おうとしたら、今日は無料だって。ここも
中は広い。マンテーニャの聖母子、ベリーニの聖母子、フォツパ、コレッジョ、などの他、名前の聞いたことのない作家でもいい絵画が沢山あった。
16:30 まだ時間もあるので、こ
こまで来たら、サン・シンプリチャーノ教会まで足を伸ばす。サン・シンプリチャーノ教会は4世紀に建てられたロマ
ネスク様式の教会。正面の一部だけがもとの石という。外観よりは内部は広く感じる。後陣のクーポラにベルゴニョーネのマリアの戴冠がある。但し、内部は全
体に暗くよく見えない。
城側から来たので、外の正面側にでた
ら、下町の商店街らしい地域のようだ。今日は疲れたからここまでにしようと思っていたら、娘が靴屋をみたいといのでファッションのスピーガ通りは見ておこうと2kmくらい歩いてブランド
ショップが連なるスピーガ通りに入った。TODSなどブランド靴屋もいくつかあったが、値段が1ケタ違う。個人商店の靴屋でオーダーすると長く使えるというがそれでも日本円で30〜50万が最低クラスらしい。
5月13日(土) 3日目(ミラノ→ヴェネチア移動日)
7:30散歩→サ
ンロレンツォマジョーレ教会→サ
ンタマリアプレッソチェルソ教会→サ
ンテウストルジョ教会→11:00ホテル→(タクシー)→11:15ミ
ラノセントラル駅 →11:55インターシティ →14:50 サ
ンタルチア駅 →15:36ヴォパレット・フェロービア停留所 →16:25サンザッカリア停留所→17:15ディアナホテル着 →散歩
→ リ
アルト橋 →(夕食)SPIEDI →20:45ホテル着。
今日は移動日。もっとびっしり予定を
つめたいところだが、個人で汽車に乗るのは初めてだし、バポレット(水上バス)の移動もすぐにわかるか不安なこともあり、移動の前後の予定はいれていな
い。
サン・ロレンツォ・マジョーレ教会
地図を見ながらホテルからドォーモと反対側の道へ歩き出す。最初は、サン・ロレンツォ・マジョーレ教会を目指す。市電の線路が走る道はオフィスと住宅が混
在した感じの地区。10分くらいで広い緑の公園が見えその後ろにドォームの形が変わっている教会が見えた。後ろ側のようだ。公園を横切り前にまわると水道
橋の遺跡のような建造物と銅像が見えた。ミラノ勅令をだしたコンスタンチヌスの像だ。この教会は古く4世紀に建て
られたものが最初とのこと。ギリシャ十字の身廊を残している。中は静か。暗い。奥のアクイリーノ礼拝堂も4世紀の霊廟で、ドォームには聖人のモザイクがあ
る。
一巡りして、ここから近いサンテウス
トルジョ教会に行こうと思ったら、10:00〜と書いてあるので、先に、サンタ・マリア・プレッソ・チェルソ教会
に行く。少しもどる方向になる。ホテルの前からの市電の通りの先にある。
市
電通りに面して、白い外壁のファサードに彫刻がある。中庭ではバザーのようなイベントの準備をしている人が沢山いる。この教会は1500年代に建てられて
いる。ここも内部は広い。壁画や絵画が沢山あるが、作者はよくわからない。ボルドーネ、フェッラーリのイエスの洗礼、モレットのパウロの屈伏がある。写真
はだめ。
サンテウストルジョ教会
まだ列車にのる時間までありそうなので、サンテウストルジョ教会にいく。来た道と違う道をえらび歩く。今度も裏側からのアプローチになった。鐘楼がきれい。この教会も4
世紀に建てられ、15世紀頃まで改修が重ねられたらしい。1300年代のフレスコ画が残っているが、ポルティナーリ礼拝堂がなかなか見つけられなかった。
トスカーナ様式のフォッパ、バルドゥッチョのピエトロの墓碑などがある。ここも小学生の一団が見学に来ていて、うろうろするうちに、本当は有料らしいポル
ティナーリ礼拝堂へのドアが開いていて入れてしまった。なかなか素晴らしい壁画で囲まれている。
時計を見ると10時40分になるので、急ぎ足でホテルにもどり、タクシーを呼んでもらった。11:00出発。
ミラノ中央駅からサンタルチア駅
11:15ミラノ中央駅。ホテルの前の道をそのまま行くとドォーモ広場の前で、さらにスカラ座の前、ポルディペッツオーリ美術館、昼を食べたBREKまで
1直線だった。そこから昨日歩いたあたりの通りぞいに走り10数分で立派な駅が見えてくる。駅員らしい人に聞くと切符のCOACH が車両番号とのこと。08だったので8号車。列車は16号車が手前なので、スーツケースを引き8号車にいく。サ
ンタルチア駅に14:53着予定なので約3時間だ。
ミ
ラノを出ると、牧場や牧草地、多少、ぶどう畑などがある郊外風景が続く。途中の駅は、ヴェローナ、パドヴァなどは、イメージと違い大都市だった。車窓から
見える木には花が咲いているが、花は皆白い。木の種類が違って、形も違うのに皆、色は白。途中で半分以上の人がメストレで下りていった。3時間もあっとい
う間。
ジュー
デッカ運河は以前、ツアーで来たが、その時はトロンケットからサンマルコ広場に行った。その道路と平行して鉄道は走っている。バスや車は、ローマ広場とい
うバスターミナルまでで、そこから先のヴェネチア島には車は入れない。観光客はすべて、ヴァポレットという水上バスかモーターボートの水上タクシー、手漕ぎ
の渡し船、団体貸切の舟で移動する。もちろん橋づたいに歩くのもあり。
14:55サンタルチア駅着。駅舎か
ら出ると、軽い違和感に襲われる。駅前広場の向かいには運河と向こう側の建物が広がっている。左側には、グランドカナルにかかる3つの橋アカデミア、リア
ルト、スカルツィの一つスカルツィ橋が見える。
ここから水上バス、ヴァポレットでサ
ンマルコ広場に近いサンザッカリアまで行く。チケットを24時間+荷物券@12ユーロで買った。
バポレットに乗るのも何度もうろうろ
した。バス同様に右回り、左回りがあり、船によって各停や急行のように停留所を飛ばすのもあるらしく、番号で区別するらしい。サンマルコにいくバポレット
がどれか探すのに手間どってしまった。
ホテル
サンザッカリアで降り、重いスーツケースを引いてドゥカーレ宮殿の前を通りサンマルコ寺院の前にいく。
サンマルコ寺院から徒歩4分という案内と住所・地図をたよりに、ホテルにいく。ところが地図の場所には違うホテルがあり、そのとなりは空家になっている。
ヴェネチアは細い迷路のような道ばかりで、全部の道が地図に載っているわけではないので、道が違うのかと重いスーツケースを引いて階段を上り下りし、探し
まわったが見つからず。近くのホテルに聞いたり土産物屋で何軒も聞いても、その通りの名前は知らない、という。1軒のホテルでは並びにある、と教えてくれ
たがが見つからない。何度も近くをうろうろ探しやっと見つけた。たしかに、迷っていたところとはほんの目と鼻の先なのだが、細い路地で道側に看板も見えず
迷うはず。案内の地図が全く間違っている。ミラノのホテルのこともあり、チェックインできた時はほっとした。17:15分ホテル着。
ホテルから、サンマルコ広場まで1分
もかからない。道はせまい。人がすれ違うのもやっと、という通りでスペッキエーリ通りという名前。まず、以前に来たサンマルコ広場やドゥカーレ宮殿から溜
息橋のあたりにいく。
夕
食は調べてきた、イカスミパスタのおいしいトラットリアが観光名所リアルト橋の近くにあるというので、リアルト橋を目指して歩く。狭い道に観光客で混雑。
団体さんは日本人だけでない。以前来た時は、ゴンドラには乗ったがグランドカナルも通っていないし、サンマルコ広場の周りだけだったのでヴェネチアに来た
感じがしなかったが、リアルト橋に来れたのがうれしい。但し、もっと素朴な橋をイメージしていたら、橋にお土産屋がならぶ石橋で少しがっかりした。トラッ
トリアは開店が19:00でちょうど着いた。前菜を含めてデザートまでを注文。すべておいしい。
5月14日(日) 4日目(ヴェネチア1日目)
8:30出発
→サンザッカリア(ヴァポレット)アカデミア →9:10ア
カデミア橋・ア
カデミア美術館→11:30サ
ンタマリアデッラサルーテ教会→11:45
ペギー・グッゲンハイム美術館→アカデミア(ヴァポレット)ーサンザッカリア(ヴァポレット)サンジョルジョ→サ
ンジョルジョ・マジョーレ教会→サンジョルジョ(ヴァポレット)ザッテレ→カ
ルミニ教会→サ
ンタマリア・グロリオーサ・ディ・フラーリ教会→サントーマ(ヴァポレット)カドーロ→カ・
ドーロ→スーパーBILLA→ホテル着21:00
8:00出発。今日は、アカデミア美術館あたり一体を歩く予定で、サンザッカリア停留所に向かう。 朝は、昼
間の午後とは大違いで人がいないが、早くも団体さんがガイドに連れられ固まっている。
アカデミア美術館
ヴァポレットから1番乗り場でアカデミア橋のたもとのアカデミアにいく。サンマルコ広場から対岸のサルーテ教会やサンジョルジョ・マジョーレ教会が美し
い。今回こそ両方とも行ってみたい。アカデミア停留場から美術館は目の前、但し、ここも外装修復中だ。
内
部も格調がある。アカデミア美術館は14世紀から18世紀の500年間のヴェネチア派絵画を中心に展示してある。前身は1750年に開校した美術学校とい
う。24の展示室に美術史に登場するようなものがごろごろある。ガイドブックに紹介されているものばかりでなく、どこかで見覚えのある絵が沢山あり、飛ば
してみることができない。うれしくなる。残念ながら写真はだめ。ヴェネア派初期のヴェネチアーノの祭壇画、カルパッチョ・キリストの奉献、ウルスラの伝
説、ジョバンニベリーニ・聖人、双樹の聖母、玉座の聖母と聖人、十字架の奇跡、サンマルコ広場の行列、マンテーニャ、ジョルジョ、PDフランチェスカ・ジ
ローラモと信者、ジュルジョーネ・嵐、老婆、ヴェネローゼ・レヴィ家の饗宴、受胎告知、ティチアーノ・マリアの神殿奉献、ティントレット・マルコの奇跡、
天地創造、ティエポロ・ドメニコの栄光、ロンギの連作・薬局など中世からルネッサンス、さらにバロック時代までの流れが見られる。特に、ヴェネチア派の
色、造形・構成、遠近法とだまし絵の手法など特徴がある作品が多いので楽しい。美術史や図書でとりあげられているジュルジョーネの嵐、老婆、がここにあっ
たのは驚いた。
グッゲンハイム美術館
アカデミアで見疲れたので、外にでるとほっとした。グッゲンハイム美術館が近いが、すぐに行く気にはなれず、先にサルーテ教会にゆくことにして、アカデミ
ア美術館の裏手の路地を地図をみながら歩く。サルーテ教会は、サンマルコ側からの風景の中心にある教会で来たくて仕方がなかった。内部も清潔感あふれた明
るいドォーム。聖具室にはティチアーノのマルコと聖人、ティントレットのカナの結婚があるはずで見たかったが、ミサ中のことでさがせず、見つけられなかっ
た。機会を見て、また来たい。サルーテ教会はペストの終焉を記念して1650年前後に建立された教会という。
戻っ
て、ペギー・グッゲンハイム美術館にいく。足が疲れたので、美術館の中のカフェは有名な店の出張店らしいので入場してから作品を見る前にカフェに入ること
にした。昼前なので混む前で丁度いい。このカフェは本当におしゃれ。カプチーノもおいしいし、サンドイッチも全く、パンでなく、料理の味がする。ペギー・
グッゲンハイムはエルンストとも結婚していたこともあるアメリカの大富豪。個人コレクションで、モダンアートのスポンサーでもあった。美術館は広くはない
が、ヴェネチアでは貴重な緑が沢山ある庭に、ジャコメッティやムーア、名前の知らない現代作家の作品がある。美術館の中は人がいっぱい。モンドリアン、キ
リコ、ダリ、ピカソ、エルンスト、マリーニ、ポロック、クレー、シャガール、マグリットまであった。イタリアの美術館では珍しく、また、ここ数日、中世か
らルネッサンスの絵と町並みを見てきたので、作品も美術館もとっても新鮮にみえる。
サ・
ジョルジョ・マジョーレ教会
次にどこへ行こうと考え、ヴァポレットの24時間券が切れる前に、サンジョルジョへ行くことにして、一度サンザッカリアへもどり乗り換えて、サ・ジョル
ジョ・マジョーレ教会に行った。1566年にルネサンス様式で建てられた教会。ここもサンマルコからの運河をはさんだ景色を作る島なので鐘楼に登ってみた
かった。 内部は明るいが、ティントレットの大作、最後の晩餐とマナの収拾は太陽の光で光ってしまい見にくかった。鐘楼のエレベーターだけ有料だった。小
さな鐘楼で、マジョーレ島の裏側を初めて見られた。眺望はいいが霞んでいる。
マ
ジョーレからヴァポレットで、また、アカデミア美術館の裏手にあたるサンザッカリに行ってみる。このあたりにもスーパーがあるらしいので探しながら歩いて
みる。足に豆ができて痛い。疲れて不機嫌になってくる。海岸沿いにあるくが、スーパーらしい店はない。こちら側は観光客が少ない。ここまで来るとどこに行
くのも不便。ひたすら歩くしかない。
サ
ンタ・マリア・グロリオーサ・ディ・フラーリ教会
せっかくだからカルミニ教会に行こうと地図と迷路を見比べながら歩く。教会が密集しているのでどれか探しながらやっとカルミニ教会を見つける。正式には、
スクオーラ・グランディ・ディ・カルミニ。小さい教会ながらティエボロの9枚の連作があり、ロココ風の金色やピンクの天使がいたりする。
帰りながらもう少し見たい、と次に、
ティチアーノの傑作、聖母被昇天のあるサンタ・マリア・グロリオーサ・ディ・フラーリ教会まで足を伸ばす、途中にも大きな教会があった(後でサンロッコ教
会だったとわかる)が通り過ぎフラーリ教会を探しまわった。
せ
まい路地に大きな教会で全体の写真もとれない。1340年代に着工され1400年代に完成したゴシック建築の代表作。バラ窓も美しい。さすがに内部も広く
格調高く荘厳。ティチアーノの聖母被昇天が真ん中にある。そのほかにも、ジョバンニベリーニの聖母と諸聖人、ティチアーノのカペローザの聖母、カノーヴァ
の墓碑などがある。なかなかさりがたい教会だ。
カ・ドーロ
もう17:00になるので行けるところを探すと、19:30まで開いているカ・ドーロがある。ヴァポレットで、サントーマから運河をわたりカドーロにい
く。するとBILLAのスーパーの袋を持って乗り込むお客さんが沢山いるので、帰りにはBILLAに寄ることにする。
カ・
ドーロとは黄金宮殿の意味。今はフランケッティ美術館になっている。昔は、外壁が金色で装飾されたベネチアゴシック建築で有名だったそうだ。今は白い外
観。ヴェネチアでは、建物は皆運河側から見るように建てられているので、道側や路地からでは建物の外観や全体は見えない。カ・ドーロの入場券はアカデミア
美術館と共通になっているのでフリー。装飾品や陶器などもあるが、絵だけを見る。ティチアーノ・鏡に写るヴィーナス、ジョルジョーネ、ティントレット・肖
像画、ヤンステーン・錬金術師、の他、マンテーニャの最後の作品・セバスティアヌス、カルパッチョの受胎告知などがある。
井戸のある中庭も近代的にも見えるデザインで
美しい。カ・ドーロから出てスーパーのBILLAを探す。メインストリートに面してあった。土産もここでと少し買った。カ・ドーロの停留所から夕景のなかサンマルコへ戻った。趣がある。サンマルコ広場には人が少なく静かだ。広場をぬけホテルに戻った
5月15日(月) 5日目(ヴェネチア 2日目)
8:35出発→8:50鐘
楼 →9:45サ
ンマルコ寺院 →11:00コ
レール博物館 →(昼食)13:15オステリア・カリア→14:30サ
ンタマリアディミラーコリ教会→サ
ンジョバンニクリストーモ教会→サ
ンティシマジョバンニエパオロ教会→サ
ンザッカリア教会→17:00ドォ
カーレ宮殿→(ホテル)→サンザッカリ(ヴォパレット)カドーロ→BILLA →カドーロ(ヴォパレット)サンザッカリア→20:00ホテ
ル着。
鐘楼
朝食前の早朝散歩に出る。サンマルコ広場には殆んど人がいない。近くに泊まることの特権は朝の散歩だ。昨日は日曜だったので特に人出が多かったのかもしれ
ない。掃除人がゆっくりと広場を掃除している。
今
日はこのサンマルコ周辺を中心に見て歩く。サンマルコ寺院のオープンは9:40と遅いので、9:00に開く鐘楼に先に上るために並ぶ。少し時間が過ぎてか
ら入場する。エレベーターだった。@6ユーロ。ヴェネチアは高い土地がないので、この鐘楼からの眺望は他にない。高さ96m。1周はさほど広くない。フィ
レンツェのドォーモや鐘楼と比べると感激は少ない。フィレンツェよりも海が視界を占めるせいか。それでも、ヴェネチアが人工島であるとは思えないほどの密
集度とサンマルコ寺院のドォームを上から見られる不思議さは面白い。まだ風が冷たく寒い。気温は10度なさそうだ。
サンマルコ寺院
9:45今度は、向かいのサンマルコ寺院にいく。もう長蛇の列ができている。入場無料だが入場制限している。前回は内部に入らないツアーだったのでやっと
内部がみられる。順路ができているが、このままいくとバルコニーには行けないので、入口まで戻る。バルコニーと博物館へは、入口からすぐ右の階段を登る。
ここは有料で@3ユーロ。
も
ともとは9世紀にアレキサンドリアから移築したロマネスク・ビザンチン様式。何回か改築はされているが、モザイク装飾はすばらしい。博物館には、モザイク
が見られる。また正面にある4頭の騎馬像のオリジナルもある。ドナテッロがこのビザンチンの馬を見て、自分の作品に反映させていったらしい。博物館のコー
ナーからバルコニーに出られ、広場を見わたせられる。1つしかないが壁のモザイクも間近に見られる。また、金獅子とテオドトスの塔も海を背景にみることが
できる。内部は、他の教会と全く違う。大きさもさることながら、金色主体のモザイク画
で覆われた丸天井はすばらしい。堂内金色のおごそかさが降り注ぐ。
コレール博物館
11:00 次は広場の反対側にあるコレール博物館にいく。ここもいろいろな分野があるが、絵画館中心に見る。コレールだけのチケットはなく、ドォカーレ
宮殿との共通券@11ユーロしかない。入り口前の階段から博物館は始っている。一見彫刻のようなだまし絵装飾がある。
ヤ
コボベリーニ・キリストの磔刑、息子ジョバンニベリーニ・キリストの磔刑、キリストの変容、二人の夫人像、コスメトゥーラ・ピエタ、メッシーナ・ピエタ、
ロット・肖像画などなどがある。国立マルチャーナ図書館の大広間もつながっていて、ティチアーノ、ティントレット、ベロネーゼ、スキアボーニなどの絵画で
飾られ、天井のフレスコ画も見られる。
サンタ・マリア・ディ・ミラーコリ教会
次はいくつか教会を見ようとしたが12:00〜15:30くらいに開いている教会は少ない。ミラーコリ教会は入れそうなので、そちらへの道をガイドブック
の地図と見比べながら歩くが、迷ってしまった。なかなか行き着けない。疲れてイライラしてくる。バールかカフェを見付けたら入ろうとするが、よさそうな店
もなく、迷ったところで見つけたバールのようなレストランに入った。
観光客はおらず地元の人でいっぱいの
店でうさんくさそうににらまれてしまったがひるまず、疲れたので食事する。パルマの生ハム、ニョッキ、ピザを注文。混んでいるので時間がかかったが、取り
分け皿を用意してくれるなど気が利いている。後で、店をみるとOsteriaKaliaという店だった。トラット
リアが気軽な地元の食堂という感じ、オステリアはワインを飲む居酒屋という意味だがレストランなどとは見た目は変わらない。
14:
30 一息ついて、改めて冷静に地図とにらめっこし、今どこにいるか探し、サンタ・マリア・ディ・ミラーコリ教会にいく。初期ルネッサンスの小さな教会だ
が、色大理石の壁面・船形天井の1身廊形式で品があり美しい。ロンバルドの彫刻祭壇のほか、著名ではない画家の天井画など美しい。 次に近くのサン・ジョ
バンニ・クリストーモ教会にいく。15世紀に建てられたギリシャ十字形式の教会。ジョバンニベリーニの3聖人がある。
サンティシマ・ジョバンニ・エ・パオ
ロ教会
少しもどり、サンティシマ・ジョバンニ・エ・パオロ教会へいく。小さい運河を超え広場に出る。この広場のベロッキオ作のコッレオーニ騎馬像もパドヴァのド
ナテッロの騎馬像とともに傑作といわ
れるが、修復中のため囲われていて見えない。残念。
教会の内部は広い。13世紀末に建てられたゴシック建築。ジョバンニベリーニの祭壇画、ピアツェッタのドメニコの栄光がある。16世紀のロザリオ礼拝堂に
は、ヴェネローゼの受胎告知、聖母被昇天、牧者の礼拝が天井にはめ込まれている。
サン・ザッカリア教会
次に桟橋の近くのサン・ザッカリア教会を目指す。サンティシマ・ジョバンニ・エ・パオロ教会からはちょっと距離があり、迷いそうな予感をしながら歩く。案
の定、途中で道が分からなくなる。開き直って、一度海側に出て、そちらから行くことにする。サンザッカリアの停留所の少し先に、小さな教会への案内看板があっ
た。看板がなかったら、この細い路地には気が付かないだろう。路地を道なりにゆくと民家の広い庭に出てしまったが、そのななめ前に教会のファサードが見えた。
やっと見つかった。この教会のファサードも美しいというのだがここも修復中でカバーがかかり見られない。ヴェネチアルネサンス様式と言われる。内部は暗い。ジョ
バンニベリーニの玉座の聖母と諸聖人、ティントレット・洗礼者ヨハネの誕生がある。奥には、地盤沈下のため水浸しになっている納骨堂(クリプタ)がある。
他にもカスターニョとファエンツァのフレスコ画・キリストと諸聖人、ダレマーニャの板絵などもあった。ヴェネチアの教会は皆美術館並の絵画・彫刻を持って
いる。結構つかれてきた。
ドゥ
カーレ宮殿
もう17時近く、開いているところは少ないが、ドゥカーレ宮殿は19時まで開いているし、共通券も無駄になるので、並んでいなかったら入ることにする。行っ
てみたら、観光客はたいてい停留所にもどる人が多く、並んでいない。前き来たときのうろ覚えで、2階の入口から入り、3階から見始めたら、どうも人の流れ
が逆のようだ。見たいところにも行きつけない。途中で4階からみるのではと思い出し、引き返し見直した。記憶とは違いティントレット、ヴェネローゼ、ティ
エポロなどの絵のいくつかが見つからなかった。足の豆が痛くなってしまい、疲れてきたこともあり半分はいい加減に見てしまった。今日はここまでにする。トラットリアに入り夕食。サンマルコ広場には灯がともり観光客も少なくなってきた。
5月16日(火) 6日目(パドヴァ)
8:05出発
→サンザッカリア(ヴァポレット)フェロービア→9:00サンタルチア駅→9:37サンタルチア駅―(列車)−10:20パドヴァ駅 →(タクシー)→サ
ンジョルジョ礼拝堂→サ
ンタントニオ信者教会→サ
ンタントニオ聖堂→ガッ
タメーラ騎馬像→(タクシー)12:00スクロヴェーニ礼拝堂→
(昼食)→エレミターニ教会→13:00ス
クロヴェーニ礼拝堂→13:40市
立博物館 →15:10洗
礼堂 →ラ
ジョーネ宮 →16:50パドヴァ駅―17:14(列車)18:00サンタルチア駅→フェロービア(ヴァポレット)リアルト→(夕食)
18:50マドンナ →20:00リアルト橋 →20:10リアルト(ヴァポレット)サンザッカリア→ホテル着21:05
サンジョルジョ礼拝堂・サン
タントニオ信者会
サンタルチア駅からの列車はメストレまでは一緒だがその先は路線が枝分かれしているのでの乗り間違えないように何度も駅の時刻表で確かめたつもりだが、列車が動き始めると、この列車でパドヴァにとまるのか不安になる。駅に近づくと駅名の書いてある青の看板を探す。この路
線で大丈夫のようだ。
10:20パドヴァ駅着。今日は13:00スクロヴェーニ礼拝堂にインターネット予約をしてあり、12時までにチケットを交換しなければならない。
それまでに、いくつかパドヴァの街歩きと教会めぐりをするつもり。まずサンジョルジョ礼拝堂に行く。駅から礼拝堂などのある旧市街の中心部へは少し距離がある。見たいものは駅から離れているのでタクシーに乗る。
パドヴァは地
方都市ながらローマ皇帝ティトス(1世紀)の生まれた地で1222年には大学があ
り、歴史のある街。15世紀にはヴェネチアに支配された都市国家で、駅前からずっと都会の風景が続く。イメージではフィレンツェのような古い町並みかと
思っていたが、大通りは近代的だ。
礼
拝堂はサンタントニオ聖堂と並んだ広場にあった。先に間違って入ったのはサンタントニオ信者会の建物だったが、そこにもティチアーノの絵があった。礼拝堂
はとなりと、教えられた。小さいながらも1377年建設で、鮮やかなアルティキエーロのフレスコ画で覆われている。キリストとマリアのストーリーが描かれ
ている。ガイドブックに2階の参事会室にはティチアーノやティエポロのフレスコ画がある、と書いてあるが、2階はない。聞くととなりのサンタントニオ聖堂
に参事会があるらしい。
サ
ンタントニオ聖堂
サンタントニオ聖堂は大きい。イタリアでも有名な聖地になっているらしい。大型の観光バスが何台も通り狭い道を渋滞させている。
ロマネスクゴチックで1230年代から着工され1500年代に今の形になった。正面はゴシックで、後ろはビザンチン式にドォームと尖塔がある。内部は広
い。ガッタメーラの墓、ドナテッロのブロンズや壁画、絵画が沢山ある。奥に行こうとしたら止められてしまい他には行けなかった。11:20になったので、
歩けば、12:00にはスクロヴェーニには間に合うので外にでて、ガッタメーラの騎馬像を見る。ヴェネチアの傭兵隊長をドナテッロが制作した。サンマルコ
寺院の4頭の馬を見て参考にしたというのをどこかで読んだことがある。
スクロヴェーニ礼拝堂・市立
博物館
公園からいったら柵があり礼拝堂の入口が分からなかった。ぐるっと一回りしてしまう。手前にある市立博物館のチケット売り場がスクロヴェーニ礼拝堂の予約券の交換所
になっていた。見るには荷物を預けろというが、まだ1時間もあるので、休憩することにしてカフェを探す。エレミターニ教会の前にカフェがあったので、カプ
チーノとサンドイッチを頼んだ。ナスをスライスしたものなどが入ったホットサンドは美味しい。
目
の前のエレミターニ教会に先に寄ることにして入る。1306年完成の建物だが空爆により破壊され修復されたという。それでも荒れている。オヴェターリ礼拝
堂にはマンテーニャの壁画があるというが、修復中で一部しか見えない。聖母被昇天、クリストフォロの殉教、アゴスティニの生涯というフレスコも薄く残る。10分
前になったので博物館のチケット売り場で荷物を預け、スクロヴェーニ礼拝堂にいく。
13:
00 30人くらいづつ入れ、まず、前室で壁画の紹介ビデオを15分見せられる。その間前のグループが見ているシステムのようだ。ビデオが終わると、前のグルー
プが出て行き、交代に礼拝堂に入る。子供の団体と一緒になってしまい、礼拝堂の真ん中に狭い通路がしつらえてあるだけなので、ゆっくり全部をみることができない。
15分とは最後の晩餐と同じだが、最後の晩餐は1枚だが、ここは、壁面を3層に37の場面と14の美徳・悪徳の肖像があるのだから見終わるはずがない。
さっさと追い出される。それでも色はよい。修復されたのかも。1年待って15分は短い。博物館でカタログを買わせるしかけか、と疑いたくなる。
市立博物館
出てからとなりの市立博物館に入る。ここのチケットはスクロヴェーニの予約料と共通になっている。ここも広い。1階は古代や彫刻になっているので、2階の
絵画館だけいく。1300年から1700年代のヴェネチア派の絵画が沢山ある。ジョットの板絵の十字架、ティントレット、ティチアーノ・神話の光景、ロン
ギ・レッスン、ジョバンニベリーニ・評議員、ジュルジョーネ・白鳥のレダ、などもあったしそのほか多数ある。
一
通り見てから、パドヴァの最後に洗礼堂まで行って見ることにする。市庁舎やパドヴァ大学、ラジョーネ宮に近いが、歩くのもきつくなってきた。時間が合え
ば、世界で2番目に古いパドヴァ大学や世界遺産の最古の植物園にも行きたかったが無理だ。市庁舎を曲がってキャピタン広場から左折し、行くと洗礼堂があっ
た。他の教会のように暗くなく明るい印象。13世紀ロマネスク様式。内部は天井、壁面がフレスコで覆われている。メナブオイの描いた聖書の物語。
洗礼堂を出て
から、来た道を少し変えて、ラジョーネ宮の前を通って帰る。天井の装飾は素晴らしいらしい。外からもヴェランダの天井が少し見える。暑いので、ジェラート
を食べる。足の豆が痛いが我慢して石畳の道を駅にもどる。駅でサンタルチア駅行きの列車の表示を探す。スムーズにヴェネチアに戻れた。
5月17日(水) 7日目(ヴェネチア 3日目)
8:30出発
→サ
ルヴァドール教会→リアルト橋・サ
ンジャコモリアルト教会 →市
場・魚市場→リアルト(ヴァポレット)サントーマ→ス
クオーラ・グランデ・ディ・サンロッコ(大信者会)→サ
ンロッコ教会→ サ
ンポーロ教会→サントーマ(ヴァポレット)セントアンジェロ→ス
テファーノ教会→フェ
ニーチェ劇場→サンマルコ広場 →12:45ホテルで休憩13:00→サンザッカリア(ヴァポレット)アカデミア→ザッテレ
BILLA→15:00サルーテ前で昼食 ・サ
ンタマリア・サルーテ教会→サルーテ(ヴァポレット)サンザッカリア → ス
クオーラ・ダルマータ・サンジョルジュ・デリ・スキアボーニ(信者会) → サ
ルヴァドール教会 → リアルト(ヴァポレット)ローマ広場 →ローマ広場バス停 →サンタマリア駅 →フェロービア(ヴァポレット)リア
ルト →18:40 (夕食)アンティ−カトラットリア・ポステ・ヴェシェ
→20:50リアルト(ヴァポレット)サンザッカリア→ ホテル着21:45
魚市場
今日でヴェネチア散歩も最終日。まだ行っていないところが山ほどあるが、行きたいリストの主要なところを回れるだけ回りたい。8:30出発。近いサルヴァ
ドール教会に行ってみるが10:00オープンとなっている。しかたなく、外観が変わっているサンジャコモリアルト教会にいくことにしてリアルト橋にいく。
リアルト橋を渡るとお土産の屋台のようなところがある。魚市場に近い通りで、お土産屋の先に野菜・果物が沢山ならんでいる。市場らしい。こんなところがあ
るとは気がつかなかった。BILLAのお菓子より安い。ドライトマト、ポルチーニ茸、ビスケット、パスタから、色とりどりの野菜市場になっている。野菜の
奥が、魚市場だ。魚市場があることはヴァポレットから見え知っていたがこれほどとは思わなかった。プラハ、ブタペスト、フィレンツェ、パリやバルセロナで
も市場には行ったが魚市場にこんなに魚介類がきれいにあるところは見なかった。カジキマグロからヒラメからスカンピ、貝類、イカなどいろいろそろってい
る。
スクオーラ・グランデ・
ディ・サンロッコ(大信者会)
市場は見飽きないが、サントーマにヴァポレットで行き、スクオーラ・グランデ・ディ・サンロッコ(大信者会)にいく。ここは通ったことがあるが、入らな
かった。外で思うよりここも内部は広い。しかもティントレットだらけ。80点くらいあるという。うす暗い1階には受胎告知から聖母被昇天までのマリアの生
涯を描いた8枚の大きな絵がある。2階はまた荘厳。天井画だけでなく、かかげられた絵もすばらしいし、周囲の木造彫刻郡の一つ一つがいい。写真を撮れない
らしい。残念。ティントレット、ベリーニ、ティチアーノの受胎告知、ジュルジョーネの磔刑のキリスト、ティエポロ・天使とアブラハムなどなどもあり、ティ
ントレットの美術館と呼ばれるのもうなずける。ここは何時間居ても見飽きないかも。となりのサンロッコ教会はガイドブックには紹介もないので入らなくてい
いか、と思いつつ行こうとすると、観光客らしい人がドアから出てきたので入ってみた。こちらはサイズこそ小さいが絵が沢山ある。よく見るとこっちもティントレットが8.9
枚ある。そのほかヴェネチア派の画家の作品も並んでいる。
サンポーロ教会・サンステファーノ教
会
路地を観光客の間をすりぬけサンポーロ教会へ行く。この教会の前のサンポーロ広場は、アレッサンドロメディチを殺したいとこのロレンツォメディチが暗殺さ
れた場所。教会は大きいが通りがせまく写真にも入らない。15世紀ゴシック様式。教会自体は14世紀にはあった。ティントレットの最後の晩餐、ティエポ
ロ・十字架の道、ヴェネローゼなどもある。ここからサンマルコにもどる形で歩いて、サンステファーノへいく。サントーマからセントアンジェロにヴァポレッ
トでわたり、そこからサンステファーノ教会にいく。地図で見ると分かりやすい道のはずが、実際とは違う。何度も行きどまりになったりして行きつ戻りつし
てやっと見つけた。内部の聖具室にはティントレットの弟子の足を洗うキリストなど3つの大作がある。
次
は外観だけだがフェニーチェ劇場を見たくて歩く。1792年に建てられたが焼失し再建された。ヴェネチアの実際にあった地図がなく、地図のようには道はない。今どこかがわからなくなることもある。今いるところがアラホテルの前とい
うことが分かり、そこからフェニーチェに歩く。横に出た。そこからカフェかバールを探しながら歩くがいいカフェもなく、コレールに出てしまったので、一旦ホテルに
立ち寄りホテルで休憩する12:45。
サンタマリア・サルーテ教会
バポレットにもなれた。バスと違い、停留所が分かりやすいので街歩きにはとっても便利。アカデミアにわたり、前回みられなかったサンタマリア・サルーテ教
会に行く。この前見つからなかった聖具室を探す。ガイドブックには祭壇左と書いてあって探したが反対側にあった。ここは有料だった。小さいがすごかった。
ティチアーノ・マルコと聖人達、ティントレットのカナの結婚の大作がある。他の絵もよかった。聖具室は身廊から細い廊下でつながっている。
スクオーラ・ダルマータ・サ
ンジョルジュ・デリ・スキアボーニ(信者会)
SMサルーテ
教会を出てからスクオーラ・ダルマータ・サンジョルジュ・デリ・スキアボーニ(信者会)にいくために、またヴァポレットに乗ってもどり、地図を片手に道を
探す。サンザッカリア教会の脇からが近そうで、そこから行く。今回は迷わず着けた。
スクオーラ・ダルマータ・サンジョル
ジュ・デリ・スキアボーニは1500年に建てられたもので、カルパッチョが10年かけて聖人達の逸話連作を描いて
壁を埋めていて壮観。1階も2階もこじんまりしているが、絵がいい。どことなく色鮮やかな漫画のようだ。
サルヴァドール教会
信者会から、来た道をそのまま引き返し、朝、開いていなかったメルチェリ通りのサルヴァドール教会へいった。ブランド街といわれるが狭いメルチェリ通りか
ら階段をあがりドアを抜けると思いの他広い内部に入る。通りの雑踏や観光客の声など外の音が全く聞こえず荘厳。観光客もいない。ティチアーノの受胎告知、主祭壇に
は、キリストの変容がある。他にも大きなルネサンス後期以降の絵がある。
夕食までには時間があるので、空港へ
のバス停を下見しておこうと思いつきローマ広場を見にいった。
ヴェネチアは車は入れないのでローマ広場が車やバスのロータリー広場になっている。バス停のある広場はものすごく広い。どこがベネチア空港行きのバス停かが分から
ない。どうせならと切符売り場に行き、切符を買い、バス停を聞いた。位置も確認して時刻表をメモした。
最
後の晩餐は、魚市場の横のトラットリア、ポステ・ヴェシェにいく。10分前についたが入れてくれなかった。7時には他にもお客さんが並んでいる。予約した
か聞かれた。内部はいい雰囲気。オマールエビのニョッキ、舌平目のムニエル、シェフお勧めの前菜、サラダを頼んだ。言わなくてもとり皿を用意してくれ、舌
平目は席の脇でこれでいいか確認に来るわ、出来上がったら骨からはずしてサーブしてくれるわで、トラットリアではなくレストランだ。味も勿論今まで食べた
中では最高のシーフードだった。最後にカプチーノを飲み20:30分出た。今回は娘と一緒だったので食べるものにうるさい娘がトラットリアなど夕食の場所を調べてきてくれていたので、イタリアらしいおいしいものにありつけた。
5月18日(木)〜19日(金) 8・9日目 移動日
6:
50出発→7:00サンザッカリア(ヴァッポレット)ローマ広場8:40ローマ広場・バス停A1・8:55ローマ広場発(バス)マルコポーロ空港9:25
→10:05チェックイン→ KL1654便12:05 →14:00アムステルダム・スキポール空港Cターミナル→(乗り継ぎ)Fターミナル14:
25ゲートチェックイン15:05発KL861便→ 9月7日9:30成田空港着
ベネチア空港は初めてなので、サンマ
ルコからどのくらいかかるかわからず、早めにチェックアウトして出発。重いスーツケースを引っ張りバポレット、バスを乗り継ぐ。ベネチア・マルコポーロ空
港は新しいのか小さいがきれい。
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